今では子供は娘ばかりの家も多く、○○家の墓となっているお墓では、お墓の継承が難しい場合があります。
長女のご主人が跡取り息子である場合もあるわけです。
以前ですが、あるお寺では両親とは別姓のご主人の葬儀を行いながら、いざ納骨の段にになると、「姓が異なるので納骨はさせない」と言われたことがあるそうです。
お墓は永代供養にし、別にお墓を求めるよう言われたそうです。
このようなことで当寺に来られたことが二度ありました。
1件は菩提寺が遠方でしたので、当寺の永代供養塔に先祖と一緒に納骨されました。
2件目は、相談者近くの断った同じ宗旨のお寺を私が薦め、先祖代々之墓と彫り引き墓をしました。
当寺にお墓を建立する前に、奥さんの実家菩提寺にあるお墓を永代供養とした家も何軒かありました。
今は時代が違います。
当寺でも子供がいない、娘ばかり、結婚しなかったなどの家では墓じまいをして、永代供養に変更した檀家さんもいます。ますます増えるでしょう。
廃寺とならないようにする為には、或いは遅らせるには、今までと同じ様な感覚でいるわけにはいきません。
娘婿の了解が取れれば、お墓の文字は「先祖代々之墓」と彫っていただくようにしています。
しかし、あくまでも苗字を入れることにする親御さん多いですね。
霊園などでは、「愛、憩い、雲」など自由に出来るメリットもあります。
しかし、近くの墓の方が新興宗教に入っていたため、ずっと団体で拝んでいることがあり、お墓参りに行っても、いやな気分で帰ることもあると話していました。
当寺の檀家さんですが、一件で三件のお墓を継承した家があります。
自分の家、奥さんの実家、叔母さんの家です。
どこも親戚が一緒にすることや、永代供養にすることを反対しています。
お墓を引き継ぐ人だけでなく親族も、苗字、お墓にこだわる人が大勢います。
夫婦別姓が当然の時代になると、お寺の過去帳は大変なことになるとおもいます。
一家三代に苗字が異なる人が4名、祖母、母、嫁さん。
子供はどちらの姓を名乗るのでしょう。
さらに子連れで再婚、苗字を替えなかったらば?
郵便屋さん、宅配屋さん、学校、役場などなど、お寺でなくても混乱するでしょう。
もし先祖が有名な武将であり、その苗字を受け継いていなければ、まったく信憑性がありません。渡辺家の家紋・渡辺星であるはずが七曜星であったら、藤原家の紋が渡辺星だったら、などなど、あり得ない?家紋を使用するのでしょうか。