近頃は檀家さんも密葬が増えました。永代供養塔に納められている方々は、圧倒的に直葬が多いです。
しかし、時々その後のことを聞くと、次々と友人、会社関係者などが来られ、留守に出来ずに困ったことがあったと話されています。どうして知らせてくれなかったのかと、怒られたこともあったそうです。
引き出物を追加して持ってきてもらったり、業者に送ってもらったりで、結構大変なことになったと話されていました。
檀家さんのご親戚で、ある霊園の方ですが、昔は羽振りが良く、お付き合いが多かった方がいました。戒名もご両親は院号居士です。しかし、ご主人の時に会社を整理し、どうにか家屋敷だけが残ったと言われた方がいました。
密葬にして、ひっそりと送りたいとの話でしたが、「チャンとした葬儀を行い、御香典なしで、引き出物や後の食事は家族親族のみにします」と伝えれば良いですよ。そうでないと昔世話をした方や元の取引先が、後日次々ときてたいへんなことになりますよ。皆さん事情を知ってますから」と話しました。
結果はそのようにして正解だったようです。業者さんから業者さんに連絡が入り、親族以外に百数十名以上の参列者でした。生花もかなりの数です。誰からも引き出物などのことで、あれこれ言われることも無かったそうです。
その家によりそれぞれですが、時流だからと安易に進めるのも、良し悪しです。前もって調べておく必要があります。
他府県の方ですが、新興宗教にのめり込んだ息子さんの時は、わざわざ埼玉で火葬を行いました。その日のうちに当寺で葬儀を行い、永代供養塔に納骨です。
お仲間に一切知られないようにするためでした。こんなこともあるのですね。